「顧客体験の教科書」読者レヴューが公開されました

“顧客への気配り”は経営陣率先で

2016年9月6日

通販エキスパート協会・通販研究所 渡辺友絵さま

ホワイトハウスから委託された消費者行動の市場調査報告書を40年前に「グッドマンの法則」として発表したジョン・グッドマンが、これからのカスタマーサービスについて提唱しているのが本書。英語の書名が「Customer Experience 3.0(CX3.0)」とあるように新時代の顧客体験について述べており、90年代にブームとなったCRMへの投資・訴求を「Customer Experience 2.0(CX2.0)」と定め、「2.0」ではもはやカバーしきれない今後のカスタマーサービスのあるべき姿を分かりやすく説明している。

これまでは“カスタマーサービス”というと顧客満足やロイヤリティを重視しがちだったが、本書が提唱するのは企業の成長と安定的な収益確保で、まずはこの2つを核としてカスタマーサービスを戦略的に位置づけていくというやや逆説的な発想だ。そのためには顧客窓口となるオペレーターだけに依存するのではなく、進化するテクノロジーの導入や駆使も含め、顧客が満足する体制づくりを「経営陣」が構築していかねばならないということが読み取れる。また調査結果の数字も随所に盛り込まれているため、著者のことばに説得力がある。

心地よい体験を提供するための“顧客への気配り”は企業の成長・収益に貢献するという点を再確認するためにも、経営サイドに立つ人たちにぜひ読んでもらいたい。顧客満足を追求する通販業界に身を置く者として、考えさせられる一冊だった。

 

すべて実践できたら最高の顧客体験創出企業に変革できる教科書

joeさま

2016年9月9日

本書は顧客体験価値をいかに高め、ロイヤルカスタマーを創るか、そのための戦略論や方法論をはじめ、企業が取り組むべきことが事例を交え書かれている。

私自身は、これまで総合通販、メーカー、制作会社、単品通販という立場でEC/通販の実務とマネジメントを経験しており、当然のことながらCRM、UX、UI、CSという各単語が持つ意味を理解して、実践していたつもりですが、カスタマーエクスぺリエンス(CX)という考えのもと、事業が担うべき方法論をインプットしたことはなかったので、とても勉強になりました。

かなり広範囲に問題を挙げられているが、ざっくりとした説明からどういう解決策が良いのか、失敗事例、測定指標の考え方に至るまで書かれているので、自社の課題認識をきちんと持った上で、読むと実践に向けての準備ができる気がします。
しかし、本書で書かれているようなことが実践的できている理想的な企業はそうそう多くはないと思うし、CXに向いてない企業の中でこのフレームワークを実践していくのは大変だと思うが、これを従業員が理解し、少しずつでも実践していくことで、企業(ブランド)と顧客の関係性は必ず変わっていくだろう。

本書を読むことで、例えば、製造、品質管理、営業、マーケティング、サービス、顧客対応といったそれぞれ部門において考え直したり、業務の見直しをできることもあると思う。
ただし、その環境や組織作りにはどうしても経営層や責任者、上級管理職といった層の理解が必要。このあたりのポジション、特に私はマーケティング部門の方、CMOというポジションの方に読んでいただきたい。読むと自社の足りなさ加減がよく理解できる一冊です。